刀林会:理事長挨拶

第22代理事長 松本純夫
(52回、東京医療センター名誉院長)

 2019年5月21日逝去された北島政樹前理事長は「一般社団法人登記完了について」の原稿を刀林新聞第113号巻頭に残されました。2020年はわが外科学教室が創立100周年を迎える節目の年であり、かつ北川雄光主任教授が第120回日本外科学会を主宰する記念すべき年であり、誰よりもその年を迎えることを楽しみにされていた北島政樹先生を喪ったことは同窓会一同痛恨の極みです。
 昭和15年12月15日に創設された慶應義塾大学医学部外科学教室同窓会(刀林会)は令和元年2月15日の登記をもって任意団体から法人格を有する団体に移行しました。法人格を持ったことにより信頼性の高い組織として社会から認識されるようになり、契約や銀行口座の開設することができるようになりました。年会費や寄付金には課税されませんが収益事業については法人税が課されることになります。しかし事業の裁量範囲が広がり、教育・研究・広報活動については会員の学会支援募金活動や教室支援ばかりでなく社会貢献活動が出来る組織として活動分野を拡大できるようになります。
 6月22日の外科学教室葬に続いて開かれた刀林会新理事会において、次期理事長に選任されたことに躊躇を感じましたが、北島前理事長の元で務めた将来構想委員会では委員長として進めた法人組織への改組であり、その理念を完成する責務も感じお引き受けする決心をしました。
 これらの記念すべき行事を北島政樹先生と共に迎えることが出来ないのが大変残念ですが、韓国延世大学と2019年6月22日同窓会総会当日に締結したMOUを守り、さらなる国際展開も視野に入れつつ教室創立100周年と日本外科学会担当の二つの事業について同窓会組織を挙げて支援していきます。また歴史ある慶應義塾大学医学部外科学教室同窓会組織を一体化するべく努力していく所存です。皆様のご協力をお願いしてご挨拶とします。